柔よく剛を制す。社会に立ちふさがる岩盤を穿つ、本目議員の活動の原点とは

WOMAN SHIFTを立ち上げ、女性議員の応援を始めた本目さよ議員。台東区議会議員として、3期目を迎えた彼女は、まだまだ絶対数の少ない若手女性地方議員のロールモデルの一人として、子育てをしながら議会活動に汗を流しています。

家庭と議会を両立させるだけでも大変なのに、さらにWOMAN SHIFTを通じて女性議員のサポートまでをも行う本目議員。彼女を動かしているものは何なのか。その想いと、政治への原点をお聞きしました

(聞き手=PublicLab 編集長 小田理恵子)

 

前回WOMAN SHIFTを設立した経緯の中で、初当選してからの苦労についてお話しいただきました。この点について詳しくお話しいただけますか。

 

現在無所属で活動をしていますが、最初はある政党系列の会派の一員としてスタートしました。ところが、私は、その会派では初めての女性議員でなおかつ最年少であったため、先輩方もどのように扱っていいかわからず、結果的に距離を置かれてしまったんです。

今も昔も議会はまだまだ男性社会ですから、新人の男性議員を育ててきた経験もあれば、先輩議員の皆さんも育てられてきた経験があるわけです。議会を終えた帰りに飲みに行って、議会の暗黙のルールや地域活動のノウハウをお酒を飲みながら共有するなんてシーンがあるわけです。

でも初めての若い新人女性議員に対しては、距離感が難しかったのだと思います。夜遅くまで付き合うのが辛かったということもあって、私だけは飲みに誘われないということもありました。

 

そうなると同じ新人でも、持っている情報にかなり差ができちゃいますね。それは厳しいなあ。他に情報をもらえる機会はあったのでしょうか?

 

タバコ部屋ですね()。私はタバコを吸わないので、タバコ部屋にはいきません。

最近でこそ、社会的に禁煙が浸透してきたとはいっても、タバコ部屋でアドバイスを受けるというのも日常の光景だったようです。同期の男性議員はタバコ部屋で委員会質問のアドバイスや議会内での振る舞いなどを教わったそうです。

後で聞いて、同期なのに、その情報量の違いにびっくりしました。

 

飲み会にタバコ部屋・・・、そういった意味で、女性議員なりのハンデを感じたわけですね。

 

男性と女性の違いだからとか、その差だけを取り出して問題視することではありませんが、そうした違いがあったのは事実です。他の皆さんも、私が女性だから教えてくれなかったということではなくて、これまでの議員社会において、若い世代の女性というのは、『異質な存在』だったのでしょう。仕方がない事だったのかもしれません。

 

 

若い女性議員が相手となると、行政側の対応にも温度差がありますよね。私も本目さんと初当選の時期が同じですが、1期目には他の自治体でも若い女性議員だからと行政から軽んじられるケースを幾つか見聞きしています。

 

はい。そうですね。私が最初に当選したのは29歳の時でした。言ってみれば、区役所の皆さんにしてみても特に部長さんや課長さんは、親子に近いほどの年の差の議員にあれこれ指摘されつつやりとりするのは複雑だったのではないでしょうか。

 

まだ行政とのやりとりは、議員と職員という関係が成り立ちますが、地域活動になるとかなり苦労されませんでしたか。

 

その点は、苦労する部分もあったということは確かです。ハラスメント行為もありました。

 

女性議員に対する有権者からのハラスメントは「票ハラスメント」という言葉で認知されつつありますね・・・。内閣府の調査によると「女性として差別されたり、ハラスメントを受けたりする」と回答した議員は約3割、20代から40代では4割に上るそうですね。

 

私自身もかなり辛い場面に遭遇してきましたし、別の議会で当選同期の仲間も、そうしたハラスメント行為に悩まされていました。もちろんセクハラもあります。

 

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