印象で政策を決めるのって危険ですよね。世間で何となくこれが課題の原因だと言われていることを、議員は鵜呑みにしないで、科学的・数値的に課題を見える化することが重要だと思います。

田添議員はコンサル出身ということもあって、そのあた り戦略的で冷静ですよね。まさにEBPMEvidence Based Policy Making)=「証拠に基づく政策立案」を体現してますね。

今までもそうですが、まず事実、そして全体像、本質をつかむことを大事にしたいと思っています。そして、事実を知ったときにシェアすることを心がけています。今回も小田さんが川崎市議会議員時代にピリカさんと一緒に調査した結果をこうして議員仲間にシェアすることができました。今回学んだことをもって、私は一般質問に挑みます。

1からのスタートではなく、数歩進んだ状態で質問ができることは非常にありがたいことです。これからも、情報のシェアや勉強会などは、党派関係なく取り組んでいきたいと思います。また、その中で目指したいのは、環境問題に取り組む議員の多様性です。環境問題を「地球に優しく」という観点で進めている議員、「ライフスタイルを変えること」を提唱される議員も多いように思います。私自身は経済活動を変えていく、サーキュラーエコノミーの観点を大事にしたいと思います。そして、このEBPMです。環境問題は自分自身に便益が返ってくるものではないので、ついつい感情に訴える形になりやすいと思います。私自身、もともと感情的に動きやすい人間だと思っているのですが、経営コンサルティング会社に勤めていた際、感情に動かされない人を動かすには事実やデータが欠かせないことを学びました。これからも“Warm Heart Cool Brain”のBrainの方を強化するためにもEBPMを取り入れ、問題提起や効果測定の必要性を提言していきたいと思います。

 

議会質問も予定されているそうですが、今後、ご自身の自治体へのアプローチはどのように行うのでしょうか?

 

今後は、補助計画の段階で取得できるデータの収集を念頭に置いてもらえるよう更に強く要望していきたいと思います。さらに、行政に聞くばかりではなく、自分で事実を確かめていくことを大切にしていきたいと考えています。

余談ですが、行政側というか環境問題への取り組み姿勢全体について思うのが、小泉進次郎環境相が環境問題をcool & sexyにという発言を会見でしましたが、私も同じ意見です。問題視された背景はおそらく、日本人の思うsexyとは意味が違うということが理解されなかったのかなと。私は環境問題に取り組まないなんてダサい、という世の中になるべきというメッセージだと思っています。その意味でcool & sexyにということと理解しています。大事だと思っても行動に移せないことってたくさんあります。だから楽しく、前向きに取り組みたい!と思える雰囲気や潮流は大事です。行政に雰囲気って言ってもなかなか通じにくいですけど(笑)

 

田添流のCoolsexyな環境対策、楽しみにしていますね。どうもありがとうございました。

 

■田添議員は、まっすぐな人。打算や策略などとは無縁とばかりに、良いは良い、悪いは悪いと言い切る姿勢は、清々しいほどです。でもそれはとても勇気のいる事。一生活者である自分の感性を大事にして、同調圧力と戦う覚悟を感じます。

一方で、田添議員は3人のお子さんをもつ母親として母性にあふれる包容力も持ち合わせています。今回のマイクロプラスチック勉強会も、多様性や違いを認め、それぞれの立場で社会を良くしていければと、党派にこだわらず、多くの地方議員に一緒に課題解決しましょうと呼びかけて実現したものです。環境問題はとかく情緒的な議論に終始してしまいがちですが、田添議員のような強さと柔軟さの両面を持つ議員が、coolsexyに課題解決の道筋をつけていってくれることでしょう。

田添麻友(たぞえ・まゆ)

目黒区議会議員

東京都目黒区生まれ

目黒サレジオ幼稚園、目黒星美学園小・中学校・高等学校卒業、早稲田大学政治経済学部卒業。大学在学中、南アフリカで開催された持続可能な開発に関する世界首脳会議(ヨハネスブルグサミット)にYouth枠で参加

専門商社に2年勤続後、ベンチャー系経営コンサルティング会社に転職

3児の母となり、待機児童問題に直面。元々環境問題等を解決したいという想いもあり、文句を言うだけよりも自分が主体となって仕組みを変えようと生まれ育った地元である目黒区から無所属で立候補し初当選。現在2期目。

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